クレモナスケッチ 出張記

さて、年も新たに2017年に突入ですね。
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、昨年12月にイタリアへあれこれしに行ってきた事を書いてみます。
色々と仕入れにも行かねばなぁと思いながら
11月の東京フェアでジェノヴァの師匠と再開し
「ジェノヴァに来たら家で食事しような!」とおっしゃっていただき
さっそく御馳走になってきました。
本場であることと、レストランでは供されない一段上のカテゴリーのお料理に
大満足でした、残念ながら強行軍だったので体調管理のためワインは遠慮しましたけど(涙)

ジェノヴァの写真はあまりないのですが今回は写真多めにまいります。
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とっても良い天気でさすがは地中海!気分爽快です。

一方、ロンバルディアはと言いますと。
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こんな感じです…
空港からずっと車移動だったのですが、結局また空港に戻ってくるまで
ただただひたすら霧の中を運転しました…
カメラの感度は人間の目よりいいらしくまだ見えやすく映ってますが
実際にはこんなにはっきり見えません(泣)

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クリスマス前の旧市街。
この狭さと活気は京都のそれと何か似ている気がしてとても親近感があります。
まぁ一定期間住んで通っていた場所ではあるのですが…

ただ単に師匠に顔見せに行ってご飯食べに行っただけではなく
現在進行中のあの楽器!パガニーニの楽器を観察しに行く。
と言う事も目的のひとつであったのですが、他にも師匠の用事にくっついて行って
現代のハイテクを駆使した新たな試みを中世の教会で行うという
イタリアならではの現場にも立ち会ってきました。このギャップはいつも新鮮ですね。

そして、あの楽器もじっくり観察してきました。
まぁ、仔細に調べるというよりは感じを掴むというか
あの楽器を形成する要因を理解することが目的ではあります。

実際に何度かジェノヴァで仕事をしているときにも見てはいるのですが
時間の経過とともに自分の基準や観点が成長しているので
同じものを見ても感じる事、発見できることが変わってきますし
このモデルを作るにあたって必要な事でした。
実際に、他の案件も絡んでカノンモデルは頓挫しておりますが
ちょっとした予定変更を加え無ければなら無くなったこともあります。
モデル。はあくまでモデルであり、コピーと言うのは瓜二つ以上のものでなければ
その意味が無いという厳しい教えをかみしめ、それをするつもりはないですが
時にいったん手を止め、何故そうなっているかと言う事に思いを馳せる事は大事です。
真意はもう誰にもわかりません。

そして、自分なりの答えや解釈を出すことこそが
次の自分への一歩になります。
そこにあるものを見てどうこう言うのは情報を集めればより説得力のあることが言えますが
作者の感性を理解するという事とはかけ離れます。
エッセンスを理解すると言う事においてもやっぱりすごいな~と師匠を見ていて思うのです。
なので、今回の訪問でも色々教えていただいたり、見せていただいたり
必要な訪問だったなと思います。

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そしてジェノヴァの次の日は山へ材料調達へ!!
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納得のいく最高の材!を仕入れる事が出来ました。
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そしてまた、霧の都クレモナに戻ってきます。
実はクレモナは北イタリアの中心に位置し適度なド田舎で
車であちこち動くのにベースにするのに便利な街です。
なので、今回もベースはクレモナです。

今回のもう一つの目的はメシア。
ストラディヴァリのヴァイオリンで一番消耗が少ない楽器として貴重な楽器が
2016年は300周年記念(この楽器の製造年は1716年)と言う事で
所蔵するイギリスのオクスフォードにあるアシュモレアン博物館から
クレモナに来ているという事でしたので。
2014年にオクスフォードで見てはいるのですが
ちょうど昨年2016年はこのメシアモデルも作っていたので
やっぱり見とかないとねっ!!と言う事で展示会にも間に合いました。

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クレモナのヴァイオリン博物館には、他の年代の何挺かのストらディヴァリウスもあるので
それらとの比較もできますが、メシアの前年1715年のクレモネーゼと言う楽器(EXヨアヒム)
が近い年代でもあるのに、その妖艶さとは違い翌年の1716年のメシアのある種の青さのようなものが
とても不思議な感じがしました。
メシアはやはり魅かれる雰囲気を持つ楽器の一つです。

そして、この展示会場には3挺の一人の作者のメシアモデルが展示されていました。
それはJ.Bヴィョーム。
奇しくも2016年、メシアとカンノーネというモデルを選び
本物に会いに行ける機会が訪れたことは何か必然だったのか?と
妄想することを禁じ得ません。笑

そして、ストラディヴァリ、グァルネリともう一人の
共通の作者ヴィヨームの存在がど~~~~んと出てきた今回のイタリア訪問でもありました。
ジェノヴァの白の宮殿に保管されている”カノン”と同じ部屋に保管されている
カノンのコピーもまた、ヴィヨームの作であり、後にパガニーニの唯一の弟子
シーヴォリに譲られた事からシーヴォリと言うニックネームがついています。

この2つの場所で奇しくもヴィヨームがオリジナルと対になっているという
ナカナカ貴重な経験をしました。
そっくりか?と言うと全然違うし
しかたのないこと
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霧が立ち込めるドンヨリしたクレモナの土曜日の朝市には
色とりどりの花が並んでいて少し華やかですが。。。
結局一週間霧が晴れる事のないクレモナでした。
ジェノヴァとか、山はいいお天気でしたが、空港に戻る朝も霧。
1500kmほど走りましたがその大部分が霧の中。
大変でした。。。

大変と言えば、投宿していたアパートの暖房(ガス給湯器)が故障し
水道屋が来たり給湯器メーカー(ランボルギーニ)の技術者が来たけど
結局ろくな修理もできず2日ほどお湯が使えなくなってしまい
便利なキッチンを諦めホテルへ引っ越す羽目になりました。

イタリアって国は知り合い同士が良くつながっているので
仕事ができる良いつながりを持っている人が経営しているB&Bだったり
ホテルだったり大家さんだとトラブルが少ない。ということがよ~くわかりました。

今回みたいなトラブル解決にもたつくようなことはこれまでに無かったので
あらためてイタリア生活の重要ポイントを再確認しました。

人が良くても仕事もできないとだめよ。。。
アパートだからというのもあるかもしれないけれど
それにしても冬に行くんだから、部屋が暖まるまでにかなり時間のかかる
セントラルヒーティングは点いてて当然じゃない?と思うのは私の考えが
甘いのだろうか?いやっ。 ありえん。

21時頃に到着して鍵もらってスイッチオンの暖房。
ベッドは冷え冷え。
鍵持ってきてくれた人は自転車で来たので近所に住んでるのだろう。
イタリアついて空港から電話してんだから、暖房ぐらい点けとけよ(怒)

今回利用したところは、ブッキングコムで見ると写真は綺麗だけど実際は使い勝手も悪かったし
ガス漏れしてるし、洗濯機の中も汚くて使えない。

前回利用したところは洗濯機こそなかったものの、
自家製トルタと果物、ヨーグルトを毎朝食に提供してくれる
イル・トラッツォ(B&B)は町の中心まで少し歩かなければならないけれど
とても静かな立地でオーナーもとても気立てのいい人で◎だった。
チャルダ(カプセル)式コーヒーメーカーも備え付けられていて
朝食用とは別に冷蔵庫にチャルダが豊富に用意されており
滞在型旅行者も満足できる。もちろん調理設備は万全である。

なんだか纏まらないままなのですが。。。
まぁ、なんとか無事用事はすべてこなすことができ
無事帰って来られて、新しい年を始める事ができて良かったです。

というわけで 本年もぼちぼち書いて行きます。
思い出したら、更新をチェックしてみてくださいませ。






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