クレモナスケッチ 廃業

 といっても私が仕事をやめるわけではなく…
クレモナ中心地にあるミュージックショップ
CDや楽譜を置いているお店がしまってしまう。

クレモナに来てすぐ、譜面立てを購入した思い出のお店。

ある時、Giorgia Fumantiという歌手のCDを探してもらった時
店のおじさんが、仕事仲間に電話して

「Andrea Bocelliの女版だ!聞いたことないか?」

と言ったのが印象的だった。なるほど。
そう表現するかと感心してしまったのを良く覚えている。


 今日の午前中は水・土用の午前中に開かれる青空市があり
昼前に散歩がてらひやかしていると”全品50%引き”
の文字が目についた。

やはり不況の影響か”サルディ”と呼ばれるバーゲンを
引き続き行っている店舗が多く9月半ばになっても
というのはこれまでになく長い。
未だいたるところで目にするし、-50~-70%というもの
良く目にするのでそんなに不思議ではないが楽譜屋はあまりないことなので
ひょっとして、閉店か?と思いながら店の前を通り過ぎたが
考え直して店に入った。

楽譜を安く手に入れるチャンス!
ネット上にもたくさん無料でダウンロードし
プリントアウトして使える楽譜があるが若干管理に手間がかかるし
やはり製本されたものの方が見栄えも良い。
昔練習した曲の汚れたところなんかも後からみると練習したんだな。
と思い返したりして…そして弾いてみると下手になったんだなぁと(笑)

●パガニニのギターとヴァイオリンのための6つのソナタ 
●コレッリの12のソナタ
弾きこなせるようになるのは何時の事やらと思いながらも2冊買ってきました。半値♪


 閉店の理由はやはり、商業音楽の蔓延とダウンロード販売のしわよせだそうな。
となりまちというか、となり都市のブレシアにあったクラシック専門店も
閉店して少したつし、ミラノの専門店ものれんを下ろした。
残念なことである。といいつつも動画サイトのおかげで簡単に試聴ができるようになり
自分もCDの購入枚数が減ったのも事実。

「いい音で音楽を聴きたい人が減った」と
嘆いておられたおじさんの表情が淋しげだった…

好きなことを仕事にしてこられたんだろうなという思いと
これからもいいことがありますように、元気を出してくださいね。
という思いからbuon tutto!(すべて上手くいきますように)
と挨拶をして店を出た。

Buona fortuna(グッド・ラックの意)とは言えなかった…
自分の中で何か違う気がして、いい運が向いてくるよ。
ってお店を閉めるところに言えない気がして…
やっぱり考えてみるとこの言葉は出発しようとしているところにかける言葉だ。
二つの単語の意味は”良い運がありますように”となる。使えなくはないけれど…
言葉ってムズカシイ。


空き店舗がどんどん増えているクレモナ中心地は
トルコサンドイッチ、”ケバプ屋”の競争が激化していくのだろうか…
一方で高級品を扱うお店はなんとか生き延びている様に見える。
これからは激安か高級により二分する感がどんどん増している気がする。

他人ごとではない。気をつけなければ!


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